春 3月~4月、5月中旬ごろ

リューココリネ ストライプス

南米チリ原産の特有種。すらりとしたスレンダーな茎の先端に5弁の花びらを持つ花が4つから5つそれぞれが違う方向を向いて散形状に咲きます。芳香があり白、紫、紫に赤、ストライプが入るもの、複色など多数あります。一般的な事ですが交配品種の香は弱いです。学名にあるLindl.は John Lindley 英国人の植物学者/蘭研究者(Orchidology)

今回は長さ65cmのもの。大きなブーケに散らしたかったので長さを求めました。とてもデリケートな花ですので花弁は傷みやすく取り扱いも注意です。

カラー レオ

黄色のカラー 'レオ' 。鮮やかな黄色に目が行き、特に目的はなかったのですが購入。茎がすらりとしていますので、このまま使いたいですね。ただ曲がりが治らないのでどう使おうかと思案中。

すらっとした茎が特徴でウエディングに人気の花です。しっかりとナイフや鋏を消毒し茎を切りましょう。この花に限っては斜め切りよりも横真っすぐに切ってください。茎はデリケートですので先端を守るためです。

バラ マンゴーリーバ

数束入荷があり、重量が重いバンチを購入したのですが、ちょっと見極めが甘かったようです。ガクが下に下がりきっていないため寒い場所に置いてしまうと十分に開かない可能性も無きにあらず。暖かい所でレッスンまでまる一日管理しておりました。曲がり枝でしたので、花の向きをよく見て配置を考えなければなりませんでした。よい経験としてとらえましょう。

それにしても、初めて使うバラの多い事!それだけ毎年多くの新種が出回るという事ですね。変化も楽しんでゆきたいのですが、古くからある好みのバラもまだまだ使いたい気がします。

チューリップ サンルイス

まだかいかしていなくて色がはっきりと薄紫なのかピンクなのかがわかりませんが、フリンジが付いているチューリップです。暖かくなると大きく開いてしまうので、今頃のチューリップが大好きです。

中央アジア イランパミール高原、ヒンドゥークシュ山脈、カザフスタンステップ地帯、西アジアのトルコアナトリア地方が原産。

チューリップもアネモネと同じで切り花になっても開閉運動しながら毎日楽しい変化があります。今日ポジションを決めても明日になると違った方向にむいている事もざらですので、そこはこのお花の特徴という事でご愛嬌デス! ちなみにチューリップの開閉運動(または傾性運動)は温度に影響されるとの事です。気温が低い時は花びらの外側が伸び、高い時は花びらの内側が伸びるそうです。暖かい部屋ではこれがチューリップというくらい大きく花が開き、原型をとどめないほど変貌していますね。チューリップの葉を処理する時は茎を傷つけないように気を付けてください。ナイフを使う場合はゆっくりと慎重に!

キンギョソウ

オレンジ色を中心に他の色を合わせたかったため、オレンジのラインフラワーを探していました。本当はシングル咲きのタイプが欲しかったのですが、なんとダブル咲きの華やかなお花が入荷。水揚げに時間がかかりましたが迫力もあり美しいです。曲がりがありましたのでお手頃でしたが、アレンジメントではちょっと難しかったようです。何事も経験という事にしておきましょう。

茎は消毒したナイフで斜めに深くカットし水に浸かる葉は取り除いてください。

 

カーネーション/ダイアンサス チェリオ

輸入のカーネーションです。国産は25本束で買わなければならず、それほどの需要がない時は輸入ものも使います。素敵な赤、南米コロンビアらしい色だと思います。輸入ものの赤いカーネーションは 'ビートもあります。

茎は節と節の間で斜めに切りましょう。先端につきすぎている蕾を落とすとすっきりして使いやすくなります。エチレンガスに弱いため、果物のそばには絶対に置かない事。アレンジメントに傷んだ花や葉がある場合は即処分してお手入れしましょう。夏の時期は水が濁りやすいので、花瓶をきれいに洗い、茎もこまめに切り戻しをかけましょう。鋏は次回の為に都度消毒しましょう。

ミニガーベラ スーリ

直径7㎝位のサイズのミニガーベラです。サイズが小ぶりの為ブーケやアレンジメントではトランジショナルの花として使いますが、平らに開く円形のフォームフラワーで目を捉えますのでちょっと注意が必要です。今回はブートニアのお花です。赤はキリリとしてグリーンの葉を合わせると男性のジャケットの襟元でとてもよく映えます。

一度水が上がれば浅水で管理。水替えの際茎を斜めに切り落としましょう。

ニゲラ ミスジーキルブルー

まだ寒いのにもう出回っています。青い小花が欲しかったので購入しました。'ミスジーキル'はあまり背丈が高くならない品種ですが、50㎝位あります。花びらは可憐で4~5日したら散ってしまいますが、そのあとそのままにしておくと種の部分が膨らんできます。その変化も楽しいのでぜひ長く観察してみて下さい。スズランが咲く頃からが本来の季節です。

シリアのダマスカスや地中海沿岸あたりで自生するキンポウゲ科の花。薄いブルー、ピンク、白などのバリエーションがあります。和名はクロタネソウ、花名のNigellaはラテン語で黒という意味の'Niger 'から来ているとの事で、シードポットの中にできる真っ黒な種の事を指しています。ブーケに入れるとなかなかワイルドな趣になり、アレンジメントではつなぎの花として大いに活躍してくれます。

ハクモクレン/マグノリア

マグノリアは3月から4月頃、梅の花が終ったころから蕾が目立つようになり、桜の開花の少し前に開花します。紫色の花は紫木蓮(シモクレン)と呼ばれます。ほのかでとてもよい香りがあります。季節を感じさせる一枝が欲しくなりました。寒さ続きますので春が待ち遠しいですネ!

太い枝の場合は、剪定ばさみで枝の下を十字に切り込みを入れて下さい。

ルスカス

艶やかな濃いグリーンでとても使いやすい葉物です。葉の部分は茎が平べったく変形した物で、葉の裏側に花が付いている場合があります。アフリカ北部のアルジェリア、モロッコ、チュニジア、スペインやシチリアやマルタ島、地中海沿岸原産。葉の色も変わりにくく大変長持ちです。一年中入手可能なのはありがたく、特に八丈島産の物は高品質でいつもお気に入りです。春から夏の物は色も濃く出るような気がします。

ブーケやアレンジメントに切り分けて使います。長い茎に沢山葉がついており、下の方まで余すことなく使ってしまいます。

Ref: The Kews http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:540453-