周年

コルディリネ/コルジリネ

細長く表面はスムーズ。葉はグリーンで白とワインレッドの覆輪が入ります。とても美しく見た瞬間に手にしておりました。ニューサイランによく似た姿ですが、柔らかく扱いやすいです。ただ大きすぎると後ろにペロンとカーブしますので、用途によってニューサイかコルディリネを使い分けるとよいと思います。ドラセナと記してありましたが、コルディリネ/コルジリネはドラセナとは属が違うという事を今知りました!科は同じキジカクシ科です。原産はニュージーランドのようですが、ハワイや東南アジアとの記載も多くあります。地下茎がありドラセナとの区別の目安になるそうですが、市場で見つけた時は葉の部分だけですので私にはわかりません。

葉の下の部分を切り戻し浅水で管理です。

マドカズラ

マドカズラはポトスに似た葉に穴が5つ開いています。サイズ的にはポトスの葉ですがモンステラの仲間だそうです。南米から中央アメリカのジャングルのうっそうとしている木陰に分布する植物で、日本では室内で観賞する観葉植物としての位置づけです。ユニークな葉ですのできっと花嫁にとっては馴染のある植物ではないでしょうか。彼女のご実家からご提供いただき、結婚式のブーケに入れました。花言葉も相応しくとてもよいですね。

トラデスカンチア/トラデスカンティア

ツユクサの仲間で米国および南米に85品種もあり、美しい葉が魅力で庭先でハンギングプランツとして鉢で楽しんだり、グランドカバーとして地に這わせたりと様々な利用法があります。ウェディングブーケを作る際に、ご実家から数種のプランツを持参いただき、ブーケの中にそっと忍ばせました。

ヘデラ・ヘリックス ホワイトワンダー

ヘデラヘリックスはアイビーやセイヨウキヅタ等と呼ばれヨーロッパのほぼ全域、およびアジア西部に多く分布する蔓性の植物です。かなり多くの品種があります。白ドレスのウェディングブーケに使うため、今回はどうしてもシルバーグレーの葉が欲しく 'ホワイトワンダー'を取り寄せました。エレガントさでは断トツで、とても満足です。

 

レモンリーフ

レモンリーフと呼ばれますが、英国ではサラル Salalもしくはゴーテリア gaultheriaと言わないと通じません。北米東部が原産。皮のようなザラザラ感が特徴です。葉物としてほぼ一年中入手可能です。晩春に白やピンクのスズランのような花をつけるそうですが、花付きのレモンリーフはまだ見たことがありません。ブーケの繊細な花をサポートしたり、アレンジメントのベースを覆うのにも重宝。アレンジメントにブーケにもとてもよく活躍してくれるリーフです。

フォルミウム / ニューサイラン

縦に細長い葉で2m近くまで育つもの物もあります。一年中流通していますが、シンプルな葉は涼しげで、いつも私は夏に使っています。特別な手入れは不要で、茎を少しずつ切り戻せば暑い夏でも10日は頑張ってくれます。線の強調が欲しいアレンジメントなどに相応しい植物です。

名の通りニュージーランドが原産で、年間を通して入手が可能な植物の為、手の器用な現地のマオリ族はこの繊維を用いて、マントやスカートを編んで作ったり、魚の網を作ったり、かごを編んだり、紐を作ったり、布を作ったりとテキスタイルとして様々な品目に活用しています。その事はなんとキャプテン・クック(James Cook 1728-79、イギリス海軍士官、海洋探検家で海洋地図を作った人)の文献に記載があったそうです。
ref: https://en.wikipedia.org/wiki/Flax_in_New_Zealand

デンファレ ソニア

とても深い赤紫色のデンファレです。フロレットも大きく茎も太く目に留まり、特に使用する目的はなかったのですが購入に至りました。思った通り!大変よいお品で花瓶の水も汚さず美しさをキープしたまま2週間楽勝状態。さすがに3週間目になると水が汚れてきましたが、先端の蕾まで開花してきました。タイ産のデンファレでした。沖縄産以外でこんなにもよいお花が入手できたのはとてもラッキーです。

デンファレは原種系の蘭デンドロビウム・ギバナムの交配種。デンドロビウム ファレノプシスの流通名ですが、花の形が胡蝶蘭に似ている事からこのように呼ばれています。ref: https://www.aos.org/orchids/additional-resources/dendrobium-culture.aspx

ステムが長い蘭は水が先端まで届きにくく管理が難しい花の一つです。もし花が付きすぎている場合はトップの小さすぎる蕾を数個カット、あるいは下の花を1~2輪整理すると水揚げもよくなります。切り分けてアレンジメントに利用すればすべての花に水が行き渡りますので有効的な利用法です。その際はステムをアレンジする前に30分程度水を吸わせコンディションを整えると張りが戻りよい状態となります。せっかく巡り合えたお花、大切に最後まで飾ってあげたいと感じます。

カラー キャプテンベンデラ

真っ白で茎も太く長さも十分。素敵なカラーが目に留まりました。縦長のブーケに使うため入荷。カラーは茎が弱く扱いが難しい事が多いので、私のレッスンではある程度の経験者の方のお花です。やはり向きを安定させるのが難しかったようです。でも何事も経験!花に振り回されるのではなく、花をコントロールできるようになるまで練習です。

カラーは数十本に1本か2本は弱い物があります。気温が高くなる頃もし水がすぐ汚れるようでしたら、すべての茎を点検して下さい。水がぬるくなるととろけてしまう場合もありますので早期に発見し、残念ですが処分です。どの花のメインテにも言える事ですが、花瓶とハサミはいつも清潔に保ちましょう。