初夏

5月中旬~6月

シャクヤク 三礼加(ミライカ)

昨年も全く同じ時期にこの花を購入していました。豪華な八重咲の白品種。蕾の時はわずかにピンクが見えとてもエレガントな品種です。甘い香りもする季節のお花です。開花期間が限られているため花の定期便をご利用の方向けに入手しました。ご自分ではなかなか購入しないとの事でとても好評でした。

芍薬も茎が長く花にもボリュームがあるため水揚げが難しい植物です。私は蕾の時に色が出ていて少し開きかけた花を買い、かならず深水で水あげをします。葉が多く付いている場合は水につかる部分を処理し、湿らせた新聞紙にくるんで水あげをするのもよいです。また茎を炭化するまで焼きすぐに水につける方法や化学処理もありますが、新鮮なものは特別な処理は必要ありません。

アジサイ/ハイドランジア

アジサイは水落しやすい花ですが最初の水揚げと途中の手入れでかなり長く楽しめます。

  • 水につかってしまう部分の葉を取り除く。
  • 花瓶の水の量はやや多めで花の茎が半分以上つかる状態を保つ。
  • 2-3日に1度ずつ茎を切り戻す。茎の先端に縦に切り目を入れてもいいです。

*紫陽花フレッシュとクラシックタイプの違い
春先から初夏にかけ、しっかりと成長し色が出てきた時の花をフレッシュと呼びます。そのままのにしているとやがて落ち着いた色に変化してきます。その時の花をクラシック・ハイドランジアと呼んでいます。アジサイは樹についている時間が長いほど、切り花にしたときにも長持ちです。

<ドライフラワーに>
クラシックタイプ* のアジサイでしたら、色が変わって水も吸わなくなったタイミングで、葉をすべてカットし花瓶の水を捨ててください。梅雨や夏の時期はフレッシュの時と同様エアコンの風が直接当たらないようにします。エアコンの風でドライにすると花びらがしわしわになってしまいます。今回はフレッシュタイプで、しかも色が白ですのでドライフラワーには向きません。

アルストロメリア ザナドゥ

ワインレッドのちょっと大人の色。写真を撮り忘れてしまいましたが、なかなかムードのあるアルストロメリアでしたので購入しました。アルストロメリアは一年中入手可能な花ですが、春後半から初夏までが日本のピークのようです。今が旬!お野菜と同じで旬のモノはベストです。

南アメリカ アンデス山脈の寒冷地が原産。ハイブリッドが多く色も豊富。柔らかい花びらではあるがとても丈夫。花は散形花序・茎の先端に沢山の花を付けるため取り分けてアレンジメントに使えます。

基本のハンドタイドブーケ

花を等間隔に配置する基本のハンドタイドブーケです。茎の方向はかならず同じ向き、束ねるポイントは絶対にずらさない事ができていれば、多少の凹凸はいくらでも修正可能です。まず最初は花数をなるべく少なくし、ゆっくりと練習しましょう。このブーケはスパイラルブーケと呼ばれ、フラワーアレンジメントを習う人は誰もが最初の頃に練習するブーケです。花材はバラとコバノズイナとレザーファンリーフ。滑り止めに少し他の植物のリーフを中に使用しています。バラは輪郭がしっかりしていて形をとらえやすい事から、フォームフラワーと呼ばれこの中ではメインのお花となります。コバノズイナはメインのお花の間を繋ぐ花/間隔を埋める花としてフィラーと呼ばれます。少ない花でもウェディングの本番に使えるくらいノーブル。それぞれの花材を丁寧に確認しながら扱っていましたので、とても上手にできています。

キボウシ

ギボウシの名は花のつぼみの部分が神社・寺院の橋の廻縁の高欄や橋の欄干の飾りに使われている擬宝珠ににている事から呼ばれるそうです。リュウゼツラン亜科 Agavoideae 花の写真 http://act-flower.com/node/438

英語ではオオバコユリ plantain lilyと呼ばれますが、これはキボウシの葉がオオバコの葉に似ている事からきているとの事です。日陰を好みイギリスでも大人気の植物です。 葉からは粘りのある液がでますので、切ってから数日はこまめに水を取り替えて下さい。

ダリア ルル

うっすらとピーチが乗った白地、花びらのサイド部分に赤のラインが入る'ルル'。上品でおとなしい色です。切り花のダリアは比較的花持ちが悪いのですが、華やかさがとても魅力で人気です。

ダリアはもっとも栽培品種が多くRHS(英国王立園芸協会)での現在の登録数は5万7000種以上との事です。

ref: https://mikawanoyasou.org/data/daria.htm

ディル

何かエアリーでいて広い面積を埋められる植物をさがしていました。目的はイースターのバスケットアレンジメントに入れるためです。ディルは魚料理にあうハーブですが花は一つの茎から小さな花がいくつも出る複散形状、ウイキョウにもよく似ています。花が成長しないうちはよいのですが、茎が柔らかく使いにくいです。花が成長してくると今度は花粉が飛び散ります。セリ科のアレルギーの方は絶対に触らないほうがいいです。 お配りした方、お掃除が大変だったと思います。すみません。

カモミール

マトリカリアをさらに小さくしたような花が付きますが、茎は柔らかく葉もまた切れ込みが深く細かい羽状複葉が付きます。紀元前2千年のバビロニアでも薬として使用され、今でも精油やハーブティーの利用があります。

キク科ですのでやはり長持ちします。私はキク科の植物の花粉が苦手で、ラップをはずさず写真を撮っていますが、植物は切り花となっても呼吸をしていますので、必ず包装は外して花瓶に入れて下さい。ほのかなリンゴのような香りもお楽しみ下さい。

ref:  https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/003480.php