初秋

9月

フロックス

ガーデンフロックス、宿根フロックスまたはオイランソウで流通しています。背丈は80-120cmまで伸びる夏のお花で、原産は北米の東側から中央部まで。7月から9月頃まで長く咲くようです。切り花ですと暑い時期にも一週間くらいは持ちます。ある程度開花が揃うととても美しいのですが、最初に開いた花から順次よく散りますので常時掃除が必要です。家の中でほのかな甘いがすると思っていたらこの花から優しい香りが漂っていました。

 

ヒマワリ/ヘリアンサス サンリッチFオレンジα

昨年使ったヒマワリは中芯が茶色で名前が'サンリッチライトオレンジ'。今回は同じサンリッチシリーズですが、中芯はグリーン、名前は'サンリッチFオレンジα’。年々改良が進んでいるのかFだのαだの、何かのサインとは思いますが何でしょうねと思うこの頃。

花は大型ではないのですが背は高く80㎝位あります。花の形もも色もはっきりしていますので、まとめて使い作品でのインパクトを狙ってゆきます。夏の時期は夏の花が良いですね!

北米原産、種は可食でき、種から絞ったおいるはサンフラワーオイルです。

向日葵は太陽の方向に向かって咲いていると言われますが、成長期に光に当たると光の当たっていない反対側の茎が伸び、太陽の方向に傾きます。でも日が沈むと今度は昼間とは反対側の茎を成長させます。生物の体内時計による現象です。ref: https://biome.co.jp/biome_blog_129/

モナルダ

ベルガモットとも呼ばれます。北米原産のハーブで爽やかな香りの葉をお茶にして飲んでいたとの事です。紅茶のレディグレーなどの香りづけにされるとの事。夏はハーブが大活躍!花は赤や白もありますが、白は見た事がないです。花びらがすぐに落ちてしまうのがちょっと残念。

アスパラガス スプレンゲリ

大きなアスパラガス スプレンゲリーを見つけました。暑さも気になるこの頃ですので、少し軽めの葉を探していました。葉は細かく茎に沢山ついています。下の方には棘がありますのでナイフで手を入れてから使います。葉に見える部分は茎が平らに変化した葉状茎との事です。軽めではありますがボリューム感も出ます。かなり昔に庭にあったので記憶がありますが、今まであまり市場で目にしなかった(あるいは気が付かなかったのか)アスパラガスです。使ってみてわかりましたが、他のアスパラガスより短命で、ボロボロと落ちやすいのが難点です。

クラシカル ラインアレンジメント

クラシックとは永遠に変わらない完成されたという意味で使われます。ラインアレンジメントではありますが、茎は緩やかなラディアル(放射状)となっています。またボトムに入れるグリーンは下向きに入れるテラッシングというテクニックも使っています。詰めすぎず少しラフなくらいに入れてゆくと今回の花のボリューム感とバランスがとりやすくなります。

今回はニューサイランという葉が見つからず、急遽クロコスミアの花の葉で代用しました。葉を利用したかったため色は赤、目をつぶって購入してきましたが、結果all right!  彩度の強いアクセントカラーになり、夏の雰囲気が出てきました。季節の花材もお楽しみください。

クラシカル ラインアレンジメント

ヒマワリは首が曲がっている事が多く、実はアレンジメントにはちょっと難しいお花です。高さがある器ですのでヒマワリを数を7つに増やし、緩やかに動く列となるようにアレンジメントにしています。中心部の上から下まで目が自然に流れとても強くインパクトのある作品となりました。狙いはここです!

このラインアレンジメントは三方見のアレンジメントの基本となります。この形の両方のボトムを広げればトライアンギュラーとなり、インバーティトT、さらにはS字スタイルのホガースにも変化させられます。アドバンスレベルになっても時には基本のリビューも入れています。基本が身についていれば将来的にどんなスタイルにも展開がスムーズとなり、もぶれない技術につながります。

クルメケイトウ 久留米鶏頭 プティフルーツマーメイド

初夏なのですが、もうケイトウが出ていました。かわいらしいうすピンク色で飛び出す色ではありません。ふと黄色系のアレンジメントの中にふと埋めたくなりバスケットに入れたお花です。なにも関連性のない色同士ですが、色のバリエーションを増やし人の目を楽しませる目的です。

久留米ケイトウは日本で交配された品種として流通しています。花は半球状の種類です。赤、ピンク、黄色、サーモン、オレンジなど様々な色があります。夏の花なのですが、切り花としては気温がぐっと下がってからがお薦めです。まだ真夏ではないため十分一週間は楽しめます。

この花は花瓶の水を頻繁に取り替えて下さい。水に浸かりっぱなしの茎は柔らかく腐りやすいため、必ず切り戻しをかけ管理してください。短くアレンジメントに使うのもよいと思います。

ペンステモン ダークタワーズ

スレンダーで先端に穂状に釣鐘状の小さな花をつけます。ダークタワーズはライトピンクの花に表側は濃緑、裏側は赤紫色の葉を持ち、茎もダークなパープルで個性的な花です。ペンステモンはどちらかと言うとガーデニングのお花と思っていましたが、その常識は捨てました。葉も無駄なく使えとても魅力的な花で、トランジショナル=繋ぎの花として大活躍です。本来は一本の穂だと思いますが、脇から沢山の花芽がありました。

水に浸かる葉を落とし茎を斜め切りにするだけです。水揚げもよく手間いらずです。

マダガスカルジャスミン

筒状の先端が開き、そこから甘い香りを漂わせるお花です。かってはウェデイングブーケにとても人気で注文しないと入手できない高貴なお花でしたが、ありがたいことに今は鉢で出回っています。レッスンでは開花が間に合わずいかわいそうでしたがちょっと花びらを押し開けて中にビーズを入れました。ジャスミンと呼ばれますが、これは香りがジャスミンに似ているためで、ジャスミンのモクセイ科ソケイ属とは異なり、こちらはキョウチクトウ科シタキソウ属といグループです。アフリカ南東部の島、マダガスカル原産で蔓性の植物です。プラ鉢に入って売られている物は毎日かかさずお水をあげて下さい。水はけよく仕立てられているので、気を抜くとすぐに萎れてしまいます。