12月~1月

プロテア ピンクビーナス

赤が強いピンクです。花期は11月から2月頃まで。色の出ている苞はつややかで葉に痛みのない物を選びましょう。水はあまり必要としないとの情報もありますが、それは根があっての事。むしろサイズが大きい分お水はたっぷり必要です。水あげは丁寧に行い、開花を確認してから出荷です。開いてしまえば2週間はフレッシュな状態で楽しめます。茎はシャープに斜め切りです。ナイフを使いましょう。ドライでお楽しみになる場合も一度はきちんと水揚げし綺麗な花の色の状態でドライにすれば一年は色も形も綺麗です。

ファレノプシス/胡蝶蘭 ミディタイプ

青みの強いピンクですが、優しい色合いです。

小ぶりの胡蝶蘭の種類をミディと呼んでいますが、ミディタイプの胡蝶蘭には花の名前がついていない事が多いです。お花の名前は次回のリピート買いには非常に役立ちますのでぜひつけていただきたいものですが、品種改良が重なり色の出かたも多様で難しいのかなとも思うようになりました。今回のお花はミディタイプの中では中輪サイズ、同じ品種を数本合わせて主役になってもらいたいと感じる花です。

時々この花も水落ちする場合があります。原因は花が沢山付きすぎている事だと思います。下の花の数個カットし、茎をざっくりと大きく斜め切りし水揚げをしてください。このひと手間で違ってきます。お試しを!ナイフ・鋏は消毒してから使ってください。

英語ではモスオーキッド、蛾が羽を広げているような所からそのニックネームが付いたらしいですが、それにしてもエレガントな蛾ではないですか.....

ツルバキア フレグランス

先月はこの花が出るのは早いと感じていましたが、最近は毎回見かけるようになりました。甘い香りがしますが、切ると茎からはネギのようなにおいもします。敏感な家人はネギ?と聞いています。香花として春の流通が多いのですが今からロングランで使えると思うとありがたいです。今回入荷のツルバキア フレグランスは青みが強いピンク、ちょっと紫に近い色でした。

南アフリカの喜望峰の東上にあるNothern Provinceが原産、東ケープのあたりに広く分布。葉に傷がつくとガーリックのようなにおいがするためソサイエティ・ガーリックとも呼ばれています。ピンクや薄紫色で6枚の花弁があり小さな王冠が中心部に突き出ています。甘くよい香りがする可愛い花で、この花が市場に出回ると暖かい春が来るサインですといつもは書いていますが、今年はかなり出だしが早いようです。

ヴィヴァーナム ティヌス

小さな青みかかった黒の実です。小さな葉ですが月桂樹のような形をしている事から英語ではローラスティナスと呼ばれます。庭先の垣根の利用で冬から春にかけてよく香る花を付けている事があるとの事ですが、我が家の周りでは見かけません。花後に実のりますので、これは南半球からの輸入と今気づいた次第です。水揚げを甘く見すぎて失敗。あっと言う間にドライになってしまいました。もっと早く使い、艶やかな実を楽しむとよかったと思い反省しています。その上写真も撮り忘れていました。ドライでも特徴的な事は変わりありません。またの機会に反省事項を思い出せるとよいと思います。

 

リューカデンドロン ジュビリークラウン

交配により輩出された園芸品種です。Leucadendron laxum or Leucadendron lanigerum hybrid。ギザギザした萼に包まれていて個性的。スプレータイプですので、切り分けて使う事もできます。ドライになってもよい感じです。

入手後はしっかりと水揚げしましょう。長い場合は丈を短くするとみずあがりがスムーズです。とても長持ちしてくれます。

バーゼリア アプラタノイデス

小さな小粒の実です。11月頃の物はまだ若く青い状態の時もありますが、12月にもなるとしっかりとモスグリーンやブラウンの色がついてきます。バーゼリアはこの実だけでなく葉も美しいため捨てるところがない優れもの! ドライにしても色はそのまま残り独特なテクスチャーも魅力です。輸入ものが為替のせいで高いですが、やっぱりマストアイテムです。

長い状態で入っている物は丈を短くすると水を吸い葉も柔らかいままの状態が持続します。空気がとても乾燥していますので、気が付くとドライになってしまいますが、今のフラワーデザインのスタイルはドライとフレッシュを両方使いますのでそれはそれでよいと思います。

姫リンゴ

リンゴは北半球の温帯エリアに広く分布。小さなリンゴですが青森産です。リンゴはエチレンガスが発生するため、花と一緒に使う時は必ずワックスコーティングしてしまいます。こんな実物が入ると目を捉えなんとなくほっこりしますね。クリスマスのセンターピースのアレンジメントに使いました。