初夏

5月中旬~6月

バラ スイートアヴァランシェ

一枝に花ひとつのスタンダードタイプ。名前の通りとてもやさしく甘いピンク色。大輪で茎も70㎝超え。ラナンキュラスなど大きく開く花と一緒に使う目的でしたので、むしろこのくらいの大きさがありがたいです。生産者さんも日本ではとても有名な方。品質にブレはなくいつも安心です。
 

購入時は花に痛みがないか、葉に白いスポットがないかよく確認してください。また萼が蕾にぴったりとついているものは咲きません。十分に下がっている事も選択のポイントです。もっとも最近はそんな未熟な花を出荷する所はなくなりましたが、海外からの輸入ものに限っては可能性も無きにあらずです。バラは花の中でも短命ですのでよい物を選ぶとそれだけ長持ちにつながります。以前冬の時期でしたが約一か月咲き続けたバラもありました。観察力もトレーニングしてゆきましょう。

アルストロメリア

なんと2か月連続でこの花を購入していました。一本で華やかさが出てコスパ抜群のお花です。

散形花序、頭頂で5つから7つに分かれひらひらとしたデリケートな花が咲きます。本来は春の花ですが流通は通年で、切り花としては季節に関係なく開花期間が長く、とても楽しめます。雄蕊は花が完全に開ききってしまったころに取り除くと水替えの時など服につく心配がありません。

グラジオラス オアシス

南アフリカケープに分布が多く、アフリカのトロピカルエリア、地中海沿岸あたりが原産。種類が多く2017年では300もの登録がある。出回る大きなタイプは交配種です。

この時期にとは思いましたが、長い茎が欲しかったのと優しい色が目に留まり購入する事にしました。長い植物はやはり長く使うのがベスト。花瓶に大きく入れテーブルの真ん中に飾るのも素敵です。巨大なため水をよく吸います。うっかりと水切れ寸前の事がありましたが少しの水分でサバイブしてくれました。南アフリカあたりの植物はシビアな環境に強いのだと思います。切りもどしをかけながら管理すれば数日かけて先端の方まで咲いてくれます。初夏のお花ですが、その他の季節も入手は可能です。でもやっぱり今の時期の花は力強く美しいです。多少の暑さは強いのですが花びらがデリケートですのでエアコンの風にご注意下さい。冬は少し長くお楽しみいただけると思います。

カスミソウ アルタイル

カスミソウを使ったデザインをクリスマスのスワッグに入れようと思い購入しました。ドライにしてしまうのはもったいないのですが、きれいに白が残りますので、今年はチャレンジする事にしました。

カスミソウは繊細と思われている方が多いのですが、実際はそのイメージを大きく覆すほど丈夫です。今回のお花’アルタイル'は毎年花をつける宿根タイプ、ジャパンフラワーセレクション2008-2009 受賞品種との事です。原産地は西アジアから東ヨーロッパ、比較的涼しいエリアで育ちます。当然のごとく気候、特に湿度も少ない秋口から本領発揮です。

スカビオサ コットンキャンディースクープ

地中海 ユーラシアの温帯から亜寒帯 アフリカ北部 西アジアにも分布。冷涼で水はけのよい土地を好みます。日本の湿気は特に苦手で秋から冬の利用がお勧めです。茎がとても長いため高めにポジショニングもできます。ブーケに入れるとどことなくワイルド感もありナチュラル感を出すにははとてもいい花材です。風に揺れる姿はたまらなく可愛いです。

ネズミモチ

花の季節は春の後半から初夏。クリーム色のほのかに香花を沢山つけます。葉は常緑で椿のようですが、椿よりは薄いです。花よりも実物の利用で活躍します。10月になれば青い実がなり、やがて秋が深まる頃ダークな色に変化。オリーブと同じモクセイ科ですので特徴はまったく同じです。実のついている枝はたいてい柔らかくとても使いやすいです。葉は切り花のすると落ちやすいため、さばいて使いましょう。

ネズミモチなどと変な名前ですが、黒くなった実からそのような名前になったのでしょう。また樹肌はモチノキと似ているため、両方から由来したようです。

ファレノプシス ミディタイプ

小ぶりの胡蝶蘭の種類をミディと呼んでいますが、この色が可愛く今回のオーダーのイメージでした。花の名前がついていなかったのが残念です。お花の名前は次回のリピート買いには非常に役立ちますのでぜひつけていただきたいものです。

時々この花も水落ちする場合があります。原因は花が沢山付きすぎている事だと思います。下の花の数個カットし、茎をざっくりと大きく斜め切りし水揚げをしてください。このひと手間で違ってきます。お試しを!

英語ではモスオーキッド、蛾が羽を広げているような所からそのニックネームが付いたらしいですが、それにしてもエレガントな蛾ではないですか.....

トルコキキョウ オーブレッド

ワインレッドのゴージャスなダブル咲き。秋の季節にはたまらなく心くすぐられるお花です。丈は60㎝とそれほど長くはない物の、しっかりとしていて素晴らしいお花と思いました。持ち帰った方のご自宅で、蕾が柔らかいピンク色でバラのように咲いていました。ですがちょっと残念な事に一週間と持たなかったそうです。原因は何だったのか分かりません。花芽形成の抑制のための光の調節による影響か、または色に凝りすぎて植物本来の持つバランスが崩れたのか、あるいはバクテリアが発生してしまっていたのか。。。

トルコキキョウは北米 ワイオミング州南東部、ネブラスカ、テキサス南部やメキシコなどミシシッピ川とロッキー山脈の間の草原地帯が原産。現地で咲いていた花はうす紫色、テキサス・ブルーベルという愛称で親しまれてきました。日本での交配が進み花はシングル咲き・ダブル咲き色も白、グリーンかかった白、クリーム、優しいオレンジピンク、優しい黄色、紫と白の複色があったりととても豊富です。気温の高い時期にありがたいお花です。よい物でしたら5輪も6輪も一枝につきますので華やかになります。水に浸かる部分の葉はきちんと処理をしましょう。小さなカケラでもバクテリア発生の原因になります。尚、真夏は茎がぬめります。こまめに水を取り替え茎を切り戻してください。秋口は抜群の長持ちです。お楽しみください。

アルストロメリア

まだ試作品との事で花の名前がありませんが、かなりよいと思います。茎は真っすぐで申し分ないくらいに太く、茎の先端から散形花序の部分も長く、アレンジメントにも小さなブーケにも使いました。まだ一週間目ですが花はとても元気です。

散形花序、頭頂で5つから7つに分かれひらひらとしたデリケートな花が咲きます。本来は春の花ですが流通は通年で、切り花としては季節に関係なく開花期間が長く、とても楽しめます。雄蕊は花が完全に開ききってしまったころに取り除くと水替えの時など服につく心配がありません。

 

ヒペリカム ココバンブー

一年中流通する実物で、'ココバンブー'はグリーンで長さ約70㎝。実も比較的大きくボリュームがあります。他の種類の色は薄いピンク、クリーム、赤、そして深い茶色までバラエティ豊かです。欧米の方はコーヒービーンズなどとも呼びます。沢山の水を必要とするため、大きな葉は処理しやや深水で管理すると長持ちします。もともとは夏から秋まで実をつけますが、一年中入手可能です。

薬草としてヒポクラテスの時代(紀元前460-370)から神経痛の緩和などに利用されていました。ちなみに薬草に使われる種類はHypericum Perforatum 別名St. John Wort。もう一つの呼び名はTutsan、フランス語ですべてが健康という意味のToutesaineからきています。

Ref: https://www.holex.com/flowerwiki/hypericum/