一年中

パフィオペディラム/スリッパオーキット

パフィオは小さなサイズであってもその独特な容姿のため存在感があり、どんなアレンジメントに入れても目を惹きます。今回は中心部がライムグリーンで花びらの先端が白の上品なタイプです。ビーナスのスリッパというニックネームがありますが神秘的です。

パフィオ属はユニークな袋状の花弁があるランの花です。東南アジアの出身ですので、暖かい気候を好みます。

ラン科で袋状の唇弁をもつ仲間は、アツモリソウ亜科Cypripedioideaeという分類に入りますが一般的にはパフィオペディラム属でOKみたいです。尚この亜科と一緒にCypripedioideae Paphiopedilumと明記される事もあります。

デンファレ サナンホワイト

国産のデンファレを探していましたが巡り合いませんでしたので、タイからの輸入ものです。まだ咲いていない蕾が沢山ついていますが、小さいため咲くのは難しいと判断。日が経って途中で蕾が黄色く変色する可能性が高いので残念ですがすべて切り落としました。ギフトにいれるお花でしたのでここは厳しく判断です。

原種系の蘭デンドロビウム・ギバナムの交配種。デンドロビウム ファレノプシスの流通名ですが、花の形が胡蝶蘭に似ている事からこのように呼ばれています。ref: https://www.aos.org/orchids/additional-resources/dendrobium-culture.aspx

ステムが長い蘭は水が先端まで届きにくく管理が難しい花の一つです。もし花が付きすぎている場合はトップの小さすぎる蕾を数個カット、あるいは下の花を1~2輪整理するといささか長く楽しめます。切り分けてアレンジメントに利用すればすべての花に水が行き渡りますので有効的な利用法です。その際はステムをアレンジする前に30分程度水を吸わせコンディションを整えると張りが戻りよい状態となります。せっかく巡り合えたお花、大切に最後まで飾ってあげたいと感じます。

トルコキキョウ ボヤージグリーン

うっすらとグリーンがのっているリシアンサスです。名前は'ボヤージュグリーン'ですが開花してしまえば白と言う感じです。しっかりとした茎、葉も肉厚で花数もそこそこありました。今回はそれほど長い物ではなかったのですが、ブーケの中央に配置しようと思いましたので十分でした。

北米 ワイオミング州南東部、ネブラスカ、テキサス南部やメキシコなどミシシッピ川とロッキー山脈の間の草原地帯が原産。現地で咲いていた花はうす紫色、テキサス・ブルーベルという愛称で親しまれてきました。日本での交配が進み花はシングル咲き・ダブル咲き色も白、グリーンかかった白、クリーム、優しいオレンジピンク、優しい黄色、紫と白の複色があったりととても豊富です。気温の高い時期にありがたいお花です。よい物でしたら5輪も6輪も一枝につきますので華やかになります。アレンジメントにもブーケにも向きます。

水に浸かる部分の葉はきちんと処理をしましょう。小さなカケラでもバクテリア発生の原因になります。もともとは初夏のお花ですが、今は栽培により一年中入手が可能です。

ガーベラ コロナ

彩度が高くとても鮮やかで目を捉えました。ガーベラは鋏についた雑菌が入らないように生産者さんは手でねじりながら収穫します。入手した段階でも鋏やナイフは消毒し花を長持ちさせる努力をしています。もともと丈夫な花ですが、そのひと手間でさらに美しさが増すと思っています。

ガーベラは最初の水揚げで花首がしっかりしたら少な目の水で管理をするとよいです。花瓶の水替えをする時に茎を斜めに切り戻しリフレッシュさせてください。花は新鮮な水が命!