春 3月~4月、5月中旬ごろ

チューリップ ホームラン

鮮やかな黄色が特徴の 'ホームラン'。八重咲で芳香のあるチューリップです。中央アジア イランパミール高原、ヒンドゥークシュ山脈、カザフスタンステップ地帯、西アジアのトルコアナトリア地方が原産。

チューリップもアネモネと同じで切り花になっても開閉運動しながら毎日楽しい変化があります。今日ポジションを決めても明日になると違った方向にむいている事もざらですので、そこはこのお花の特徴という事でご愛嬌デス! ちなみにチューリップの開閉運動(または傾性運動)は温度に影響されるとの事です。気温が低い時は花びらの外側が伸び、高い時は花びらの内側が伸びるそうです。暖かい部屋ではこれがチューリップというくらい大きく花が開き、原型をとどめないほど変貌していますね。チューリップの葉を処理する時は茎を傷つけないように気を付けてください。ナイフを使う場合はゆっくりと慎重に!

マトリカリア シングルベグモ

小さくてかわいいキク科の小花で、バルカンやコーカサスなど西アジアが原産です。本来は春から初夏にかけて咲く花ですが2月頃から市場にはたくさん出回ります。花も葉も多くついていますので整理してからのご利用をお薦めします。数日経つと花粉が飛び出しますので花粉症で敏感な方は注意が必要です。夏を除いてかなり長い期間出回りますので、アレンジメントや小さなブーケに大活躍です。

花は筒状花/管状花が中心部、周りの白いフロレットが舌状花、この2つで構成されている頭状花というタイプです。

薬草としての利用も多く、歯痛、関節炎 、頭痛や熱の緩和などに用いられていました。キク科独特の香りがあります。

ref: http://www.nfd.or.jp/about/activity/flower-knowledge/flower-science/%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%A2/

シラー・カンパニュラータ/ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ

こちらのヒヤシンソイデス・ヒスパニカ種(Hyacinthoides hispanica)はシラー・ヒスパニカ(S. hispanica)もしくはシラー・カンパニュラータ(S. campanulata)両方の流通名を持ちます。青紫色が多数でスパニッシュ・ブルーベルという愛称があります。スパニッシュに対してイギリスでよく見かけるのはのヒヤシンソイデス・ノンスクリプタ種(Hyacinthoides non-scripta)でイングリッシュ・ブルーベルと呼ばれています。イギリスのマールベルン地方で木漏れ日がこぼれる丘でブルーの絨毯に遭遇した時は、美しさに感動し言葉が出ず、しばし「わ~」の連続でした。花びらが外側にカールします。

今回は薄いピンク色。筒状釣鐘形の花が10-30輪くらい付きます。今まであまり使っていなかったのですがよくみると可愛いですね。茎が弱いのでブーケ向きです。

ref: https://shiny-garden.com/post-1131/

ラケナリア 春のほほえみ

ナミビアや南アフリカケーブ地方に多く自生している球根植物。約133種類もあり、日本での栽培は約40年ほど前から。小さな植物ですが結構長く咲いていてくれます。ナチュラルコンポストにこだわる生産者さんの努力の賜物だと感じます。他の品種には白のペルーシ種、紫、ピンク、オレンジ、あるいはグリーンとオレンジなど複色もあり毎回の出会いはちょっと目新しく感じます。今回は鮮やかなライムグリーン。品種名の'春のほほえみ'というイメージよりもうちょっとパワフルで主張があります。

ナミビアや南アフリカ原産の植物です。いろいろ種類あります。
https://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/lachenalia

スイセン

黄色、白、薄いオレンジ色など春の庭にはなくてはならない球根植物です。地中海沿岸からヨーロッパ北部までが原産。

この花のみずあげはかならず単独で行ってください。茎からでる透明な液が他の植物に悪影響を及ぼします。一晩水につけてから他の花と一緒に花瓶に入れて下さい。

毒性がある植物です。ニラと間違えて食す方がいらっしゃいますが、嘔吐や頭痛など食中毒の症状が出ます。庭に植えるときもかならずマークをしてニラと一緒にならないように注意が必要です。

ラナンキュラス ジロンド

鮮やかな黄色に中心部がグリーン。ユニークな形をしていてどこかワイルドさも残ります。イースターのテーマカラーである黄色。中心部のグリーンもさわやかで、ブーケやリースに使用します。実は今回はかなり小さめのサイズ。色が人一倍目立ちますのであえてサイズを小さくしました。

ラナンキュラスの花弁は200枚近くもあるそうです。頭が重いので茎が太い物を選びましょう。水を多く必要としますので花瓶の水は少し多めに。花瓶の水を変える時に切り戻しをかけ茎をフレッシュに保ちましょう。給水フォームを使ってのアレンジメントの場合は水切れを起こさないように注意してください。ちょっとのケアでとても長持ちします。

ムスカリ アルメニアカム

オーソドックスなムスカリです。甘いムスクの香りがありベル状の小さなフロレットが一本の茎に密集して付きます。トルコの松の森が原産。2月は球根付でしたが、切り花になると5日程度しか日持ちはしません。色は紫・濃いブルー・白などでどれも素敵。茎も美しく濃い色でしたら小さなアレンジメントやブーケにアクセントカラーとしてのご利用もお勧めです。

ムスカリは青いベル状の小さな花が密集して穂の先端につき(総状花序)、葡萄のように見えるためグレープヒヤシンスとも呼ばれます。交配種がほとんどで、水色や白との複色など様々あります。

ムスカリの代表品種

リューココリネ ゼブラ

南米チリ原産の特有種。すらりとしたスレンダーな茎の先端に5弁の花びらを持つ花が4つから5つそれぞれが違う方向を向いて散形状に咲きます。芳香があり白、紫、紫に赤、ストライプが入るもの、複色など多数あります。一般的な事ですが交配品種の香は弱いです。学名にあるLindl.は John Lindley 英国人の植物学者/蘭研究者(Orchidology)

3か月連続して購入しています。ストライプが入らないタイプもありますが、今年はゼブラがお気に入りです。茎は約60㎝程ありその茎も魅力の一つ。曲がりやすいので今回はリースに入れました。花が最も美しい期間は5日ほどですが、終わった花を整理してゆけば実際は10日くらいは楽しめます。

ダイアンサス ホーランディアパープルクラウン

いつものカーネーションとはちょっと違いますが同じファミリーです。花びらは覆輪となっていて白とピンク、白に紫など赤系の色が多いです。遅めの春から初夏にかけて出回りますが、原産地は南ヨーロッパのバルカン半島やフランスとスペインの間にあるピレネー山脈など大きな木々が生い茂る山のため暑さや湿度が苦手。これは他のカーネーションにも言える事で使うのでしたら今!

節の間で斜めに切る事、花瓶を清潔にし、水替えの都度切り戻しをかけましょう。茎が太く葉もカールしていない物が良いです。エチレンガスに弱いため痛んだ花、葉はすぐに取り除き、果物のそばには置かないように。

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カーネーション オレンジ

名前の表示がなく品種がわかりませんでしたが、甘く優しいオレンジ色。今月はカーネーションばかりを購入しましたが、色合いが優しいためどのカーネーションを組み合わせてもミスマッチが起こりません。カーネーションは一年中流通していますが、気温が下がる10月頃から日持ちが各段と違ってきます。節の間で斜めに切る事、花瓶を清潔にし、水替えの都度切り戻しをかけましょう。茎が太く葉もカールしていない物が良いです。エチレンガスに弱いため痛んだ花、葉はすぐに取り除き、果物のそばには置かないように。