秋 

10月~11月中旬ごろ

リンドウ '新雪'

リンドウも最近は様々な種類が増えてきました。先端まで美しく開花し、切り花としてもかなり長持ちしてくれるお花です。茎は斜めに切るだけ、水も汚れないため手もかからずです。ご家庭で飾るのにはとてもお勧めのお花です。長い茎を切り分けてアレンジメントにいれてもよし、長さを生かして花瓶に入れるのも良しで万能です。花もちもよく、花が終わればつぼまった状態で茎に残るため花瓶の周りを汚すこともなく、そのままほったらかしでも大丈夫です。

夏日の記録更新の9月。でもちゃんと生産者さんは出荷して下さっています。猛暑の中の作業はとても大変でキツイ仕事です。感謝しかありません。大事に使わせていただきます。

ヒメアスター/姫アスター 'ステラディープブルー'

枝分かれが深いスプレータイプのアスターです。花も直径約2㎝位で花と花の間に埋めるトランジショナル(transitional)フラワーとして入荷しました。中国北部原産。サツマギク、蝦夷ギクとも呼ばれています。よく枝分かれしているためアレンジメントにもブーケにも活躍です。菊類はいずれも長く咲き続いてくれます。花の色も変化なし、葉も枯れず緑を保っています。小さな名脇役で活躍します。春によく使っていましたがキク科はこれからがピークシーズン。それなりのお値段の物を使えば長くお楽しみいただけます。色は濃いピンクや赤など強い色が多いですが今回はちょっと明度が高めの紫かな。

菊類は強いのである程度整理されていれば水あがりは良好です。水に浸かる部分の葉は絶対に取り除き、花瓶の水を替える時はかならず斜めに茎をカットしましょう。まだ暑いので少し頻繁に水替えが必要です。

マム/一輪菊 トップスピン

スパイダー咲きの C. 'アナスターシャ'にとてもよく似ています。清楚な白、でも寂しすぎない咲き方ですので選びました。茎も葉も申し分ないくらい美しかったのですが、外側の花びらがどれも下がってしまい形が崩れてしまったのは残念です。

ディスバッドマム、スプレータイプにもなる品種を輪菊仕立にしたお花です。菊は日照時間に左右される秋の花、真夏に出荷するのは大変な努力だと思います。

バラ ラプソディ+

春がピークのバラですが、こんなに暑くなった7月でも頑張ってくれるお花です。昨年秋に入れたR. 'ラプソディ'よりかなり大きなサイズで90㎝位ありました。年間を通してこのサイズが入手できればと思います。ノーブルで私の好きなバラの一つです。

リンドウ ピュアホワイト

本来は秋の花ですがたまたま美しいリンドウを発見。リンドウの花は白よりピンク、青系が多く流通しています。Gentiana triflora var. japonica エゾリンドウは一本の茎に上から下まで沢山の花をつけるため切り花用として多く栽培されています。

リンドウは竜胆と呼ばれ、根はもともと生薬として用いられていました。その味が熊の胆(い)の熊胆よりさらに苦いため竜の胆(い)として竜胆(りゅうたん)の名前となったようです。尚、今の呼び名りんどうはこのりゅうたんが訛ったものとも言われています。


Ref http://www.e-yakusou.com/yakusou/886.htm
Ref https://www1.ous.ac.jp/garden/hada/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/sympetalae/gentianaceae/ezorindou/ezorindou.htm

花言葉Ref: https://hananokotoba.com/rindou/ 

バラ スィートアヴァランシェ+

春に旬を迎えるバラ。6月も下旬となるとお花の値段は下がります。意外ですが多少の暑さには強いお花でもあります。風だけは注意が必要です。風にあたると葉からの蒸発が早く弱ってしまいます。60㎝の長さにしてはお手頃価格でした。

花瓶で楽しむ場合は、水に浸かる葉を取り除き茎を斜めにナイフでカット。その後は花瓶のお水を替えるたびにリカットしてゆくとよいです。ナイフと花瓶は常に清潔に!

マリーゴールド

花は小さく細い茎でしたが、鮮やかなオレンジ色がひときわ目立ち私の目を捉えました。夏らしい元気な色が気に入り持ち帰りました。フレンチマリーゴールドの花びらが一重タイプです。多色を使うブーケの中でもよいアクセントになる事は間違いありません。

マリーゴールドは北米原産のアフリカン/アメリカンマリーゴールド(センジュギク、Tagetes erecta L.)とメキシコ原産のフレンチマリゴールド(コウオウソウ、Tagetes patula L.)の2タイプが園芸品種で見られます。現在はTagetes patula L.がTagetes erecta L.と同意語とされ、Tagetes erecta L.と示されています。

ref: https://mikawanoyasou.org/data/kouousou.htm

ref: https://fukukaen.co.jp/marigold-hanakotoba/ 花言葉

 

ヒマワリ/ヘリアンサス パナッシェ

夏の代表的なお花で、市場でも黄色がとても映え手にするフローリストは多いです。種類が増え悩んでしまうくらいです。中芯も茶色のタイプとグリーンのタイプがあるようです。いずれもナチュラルなスタイルのアレンジメントにとてもよく合います。

北米原産、種は可食でき、種から絞ったおいるはサンフラワーオイルです。

オンシジューム レモネード

国産のオンシジュームです。スポットレスの綺麗なレモン色、鮮やかで彩度も高くとても目を捉えます。丈は短かったのですがしっかりと太く、花びらも肉厚で、長くお楽しみいただけます。

オンシジウムはメキシコ、ブラジルなど中南米の熱帯地方に300種類も分布。白、バーガンディー、茶色と白の複色など色も様々です。小さなサイズもあり小さなピンクに巡り合えた時はとても嬉しかったです。

清潔なナイフで茎を斜め切りし、お水を替える時も同様に。花瓶と道具は常に衛生を保ちましょう。

生産者: 八ヶ岳ファーム様

レザーファン

八丈島産のレザーファンは本当に世界一素晴らしい品質です。どの生徒さんもとても立派と言いながら一目でこの葉を手にしてゆきました。

なめし皮のような艶を持つためレザーリーフという名前になったようです。温帯、亜熱帯地方に分布するシダ類の植物で原産は南アメリカのチリ、アルゼンチン、バルミューダ、ブラジル、オーストラリア東部、南アフリカ、マダガスカルなどです。

深い緑色で切れ込みの深い葉です。新鮮な葉はみずみずしく艶やかで美しいです。花瓶で管理しても、水スプレーをたっぷりとかけ新聞紙に包み冷蔵庫の野菜室で保存も可能です。その際は時々水分量を確認してください。全体が湿った状態でしたらOkです。

葉は捨てるところがないくらい有効に使えます。まずブーケに先端から2/3を使い、切り落とした下の部分1/3はアレンジメントに利用できます。ご自分で用意する場合は、すぐに捨てずしばらく取っておくとよいです。植物の切り分け方は随時レッスンでご紹介しています。

八丈島や鹿児島などの国産のものが良質です。そろそろこの葉が出るかと思い、市場でじっくりと出てくるのを待ってみました。入手できてとても嬉しく思います。