花の色 緑

シンピジューム メロンパンナ 

ネパール、ミヤンマーや中国の山岳部の冷涼なエリアが原産です。春に花をつける春蘭の仲間で、一年中入手できますが、初冬から本領発揮する花です。優しい香りも楽しめる品種が多く、アレンジにも活け込みにも向きお正月に用意したいお花の一つです。花が多く付きすぎていると水の上りが悪く難しい時があります。ファレノやシンピジュウムなど立派なラン程花が多く付き水揚げが悪いものです。万が一花が萎れてきてしまった場合は、下の花数個を切り落とし、思い切って短く茎をカットしてください。消毒したナイフで大きく斜めに切ると表面積が広がり水上りも早くなります。

徳島県が日本一の生産地です。ref: シンピジューム

ファレノプシス/胡蝶蘭

小さめのファレノプシスをミディタイプと言います。蘭類はとても暑さに強く、ウエディングではよく利用いたします。特に髪につけるヘッドドレス、胸元を飾るコサージュやブートニア、そして手首につけるリストレットなど、人間の体温の影響を受けやすい箇所の飾りには大変重宝します。小さくても、一つでもエレガントさは変わりませんね。

ハンギングアマランサス / ヒモゲイトウ

垂れ下がって花を付けるアマランサス。今回は大変小さいサイズです。私たちは花材として観賞用の利用ですが、メキシコでは既に10,000年前から種が食料として流通していました。最初の水揚げでしっかりと水を吸わせてしまえば、切り花としてでも一週間程度日持ちします。アフリカ、インド、南米などの熱帯地域の植物ですが、秋口の涼しくなってからの利用がお薦めです。

アンスリウム ピスタシェ

南米コロンビアやエクアドルの原産。当然暑さに強く独得な容姿が目を引き付けます。葉は濃いグリーン、尖った先端に向かって葉のボディが徐々に細くなっていく形ですが、花ともよく似た形をしています。花、葉も切り花としては非常に長持ちの部類です。国産でトップクラスの花が入手できるようになりました。ありがたい事です。

色がついている所はブツエンホウ(仏炎苞)、花はツンと出ているニクスイカジョ(肉穂花序)の部分です。アンスリウムも様々な種類があり奥が深いです。

トルコキキョウ エンゲージグリーン

北米 ワイオミング州南東部、ネブラスカ、テキサス南部やメキシコなどミシシッピ川とロッキー山脈の間の草原地帯が原産。現地で咲いていた花はうす紫色、テキサス・ブルーベルという愛称で親しまれてきました。日本での交配が進み花はシングル咲き・ダブル咲き色も白、グリーンかかった白、クリーム、優しいオレンジピンク、優しい黄色、紫と白の複色があったりととても豊富です。気温の高い時期にありがたいお花です。よい物でしたら5輪も6輪も一枝につきますので華やかになります。水に浸かる部分の葉はきちんと処理をしましょう。小さなカケラでもバクテリア発生の原因になります。

ヒペリカム ココバンブー

一年中流通する実物で、色も薄いピンク、クリーム、ライムグリーン、赤、そして深い茶色までバラエティ豊かです。欧米の方はコーヒービーンズなどとも呼びます。今回入手した'ココバンブー'は長さ70㎝、実も大きく沢山ついていました。沢山の水を必要とするため、大きな葉は処理しやや深水で管理すると長持ちします。もともとは夏から秋まで実をつけますが、一年中入手可能です。

薬草としてヒポクラテスの時代(紀元前460-370)から神経痛の緩和などに利用されていました。ちなみに薬草に使われる種類はHypericum Perforatum 別名St. John Wort。もう一つの呼び名はTutsan、フランス語ですべてが健康という意味のToutesaineからきています。

Ref: https://www.holex.com/flowerwiki/hypericum/

スプレーマム コロン

まん丸で小さなクルミボタンのように可愛いです。中心部がライムグリーンで、成長が進むにつれグリーンの部分が小さくなります。新緑の季節ですのでこの色が目に留まりました。ピンポンとかポンポン(pompomー英)マムなどと呼ばれます。本来菊の季節は秋ですが一年中入手可能です。和風にも洋風アレンジどちらにも使え、しかもとても長持ちです。

スプレーマム オーロラ

2019年にフラワーショーで見かけた品種です。花弁はピンク地に先端に行くほどライムグリーンが出ていてとても個性的。スプレータイプにもかかわらず一つ一つの花は5㎝程ありとてもボリューミー。写真は入荷した時のものですが、開花すると剣先のような花びらも丸みを帯び美しいです。茎の上部にぼってりと枝分かれして付きますので、ブーケよりアレンジメント向きです。

花弁が柔らかくデリケートで痛みやすいです。茎もやはりデリケートで水に長く浸かっている部分はぬめりが発生しやすくなります。もし花瓶で飾る場合はこまめに切り戻しが必要です。