花の色 橙 オレンジ

ラナンキュラス ディーニュ

鮮やかなオレンジ色。中輪のタイプで開き方もゆっくりとほぐれてゆくタイプ。花びらが暴れないため扱いやすいです。

ラナンキュラスは西アジアからヨーロッパ東南部、地中海沿岸の原産。お手入れは花瓶の水替えの時に茎を斜めに切り戻す程度。花びらはデリケートですが、茎がしっかりした物を選べば、極めて丈夫です。

ラナンキュラスの大まかなタイプ:ELEGANCE, Clooney, Aazur & Butterfly。ELEGANCEは大型、Clooneyは手ごろなサイズ、Aazurは色の種類が多く小さめな花をつけます。Butterflyは一重の花びらで軽いタイプです。日本でも特有の呼び名があるようです。変り咲きも多く、一本一本咲き方が違い個性豊かな花ですので、とても楽しいです。

パンジー カルメン

園芸品種として1800年代に北ヨーロッパにてサンシキスミレとビオラなどを交配して生まれたようで、今日では数えきれないほどの品種があり、色も緑以外はほとんど出ています。 フローリストが使うパンジーは丈が長めに栽培されているものです。茎が柔らかく吸水フォームには向きません。小さなブーケが一番この花の魅力を出せると思います。

ファレノプシス/胡蝶蘭 ミディタイプ

オレンジとピンクがほんのり感じられるベージュ。オーダのお品です。数輪しか花はありませんでしたが、小さなアレンジメントでしたのでこれでよいと思います。胡蝶蘭が一本入るだけでアレンジメントも上品に格上です。

小ぶりの胡蝶蘭の種類をミディと呼んでいますが、ミディタイプの胡蝶蘭には花の名前がついていない事が多いです。お花の名前は次回のリピート買いには非常に役立ちますのでぜひつけていただきたいものですが、品種改良が重なり色の出かたも多様で難しいのかなとも思うようになりました。今回のお花はミディタイプの中では中輪サイズ、同じ品種を数本合わせて主役になってもらいたいと感じる花です。

花があまりにも多く付きすぎている場合は、時々この花も水落ちする場合があります。下の花の数個カットし、茎をざっくりと大きく斜め切りし水揚げをしてください。このひと手間で違ってきます。お試しを!ナイフ・鋏は消毒してから使ってください。

英語ではモスオーキッド、蛾が羽を広げているような所からそのニックネームが付いたらしいですが、それにしてもエレガントな蛾ではないですか.....

ラナンキュラス ラックスアリアドネ

年末の入荷でしたので、ちょっと時期がはやいのか花全体に力を感じませんでした。お正月用のアレンジメントのオーダを承り、ご用意したお花です。パワー不足でしたのでサイドに入れて脇役で頑張ってもらいました。もう少し高品質ですと全体に使えたのですが、こうなると春を待つばかりです!

ラックス(Rax) シリーズは花びらが通常のラナンキュラスより少なく、一重咲あるいは少な目の八重咲で、見た目にも軽いお花です。ラックスシリーズは色も豊富でギリシャ神話からとった素敵な名前の品種が沢山あります。品種改良に携わった綾園芸さんの解説によると、花びらには光沢がありラナンキュラス+ワックスでラックスと命名との事です。今回はラックスアリアドネ、白地に中心がピンク外側に向かって白にグラデーション。開花が進むと色が薄くなるのが特徴で、数日すぎるとほぼ白です。その変化の過程も楽しいものです。茎のかなり下から枝分かれしている為、花のサイズにバリエーションがあり大変使いやすかったです。水はやや多めに管理し、給水フォームでアレンジする場合は水切れさせないようこまめにチェックをしてください。先端に行くにつれ茎は柔らかいためフォームを使うときは優しくお取り扱いです。

カーネーション/ダイアンサス オーロラオレンジ

春の花ですが真冬にも入手可能です。一瞬染めの花かと思うくらい鮮やかなオレンジの淵どり。蕾のまま入荷していますのでどの程度開くかは不明でしたが、ガクが比較的大きかったので購入に至りました。花びらは軽い密集で、開花後も他のカーネーションと比べると軽い感じです。開いた時のサイズは大きくなりました。今まで手にしたものとはちょっと違ったタイプかなとも感じます。色合いを楽しんで下さい!

茎は必ず節と節の中間点で斜めに鋭くカット。これはアレンジをするときも鉄則です。花はほどほどに開いたものがよいです。葉も茎も痛みのないものを購入すれば、長くお楽しみいただけます。

キンギョソウ アプリコット

黄色、薄ピンク、濃いピンク、ピーチに赤など、色のグラデーションが美しい物が多く、青以外の色があります。庭先では春から夏にかけて咲きますが、花屋の店頭では12月から並びます。日持ちは1週間としましたが、花瓶に入れて切り戻しをかければもう少し長く楽しめますが、あまり寒すぎる環境はどうも苦手なようです。暖かくなっても花持ちはあまり変わらず一週間楽しめます。茎が太く全体的に力強くしっかりしたものを選びましょう。

食用(エディブルフラワー)でも流通があります。

リューカデンドロン ジュビリークラウン

交配により輩出された園芸品種です。Leucadendron laxum or Leucadendron lanigerum hybrid。ギザギザした萼に包まれていて個性的。スプレータイプですので、切り分けて使う事もできます。ドライになってもよい感じです。

入手後はしっかりと水揚げしましょう。長い場合は丈を短くするとみずあがりがスムーズです。とても長持ちしてくれます。

ヤドリギ

他の樹木に寄生しこんもりと丸く茂る植物です。日本、韓国では落葉樹のケヤキ、ブナ、ミズナラ、クワや桜類の樹々に見られます。冬に他の樹木が丸坊主になっても、この植物は鳥の巣のように半円形になり茂りますので、見た事があるのではないでしょうか。
独特なオリーブグリーンの葉と茎。葉は対生で倒披針形でぽってりと厚い革質。半透明で小さなジェルボールのようなモスグリーンやオレンジ色の実が沢山ついています。クリスマスの時期に出回りますが、古代ケルト人にとっては神聖な木、イギリスでは将来を誓う愛の樹などいろいろエピソードもあります。

高木についていますので、採取するのはとても大変。そのためとても高価です。今年は思い切って購入したのですが、なんと連れ帰ってきたその日から枝はパラパラと落ち全滅でした。着生していた樹の栄養状態の影響のようです。ちょっとめげてしまいましたので、今年はもう購入を見送ります。

白い実はセイヨウヤドリギ/オウシュウヤドリギとして流通。ヨーロッパの地中海沿岸、西インドやミヤンマー、ベトナムなどの原産。European mistletoe、Common mistletoeと呼ばれます。私のはオレンジの実でした。デリケートですので国産の物だと思います。

アンスリューム テラ

写真ではピンクが強く出てしまっていますが、本当はオレンジ系です。アンスリュームはいつも入れたいお花です。理由は他の花が終わってしまってもアンスリウムだけはとても長く楽しめるのです。最後は一輪挿しで飾っていただけたらとそんなフローリストの思いです。

アンスリウムは南米コロンビアやエクアドルの原産。暑さに強く独得な容姿が目を引き付けます。色のついたハートシェープの部分を仏炎苞(ぶつえんぽう・英語ではspathe)と呼び、中心部から出ている棒が密集した花が付く肉穂花序(にくすいかじょ・英語ではspadix)です。葉は濃いグリーン、尖った先端に向かって葉のボディが徐々に細くなっていく形ですが、花ともよく似た形をしています。花、葉も切り花としては非常に長持ちです。普段の手入れも簡単、少しずつ茎を切り戻すだけです。本来は夏のお花なのですが、今は一年中出回っています。よい花を購入すると気温は問わず3週間以上長持ちします。

バラ サンドデューン

ベージュ系で考えていましたが、落ち着いたオレンジで収まりました。あまり派手好みの方ではないようですが、せっかくのお誕生日のお祝いですから少し華やかさが欲しいと思いました。お隣のラナンキュラスといい感じではないですか!

水に浸かる部分の葉を落とし、ナイフで斜めに深く切ります。数日毎に切り戻しをかけましょう。