イースターは復活祭と呼ばれ嬉しい春を告げるイベントです。キリスト教徒にとっては、イエス・キリストが金曜日(Good Friday)に十字架に架かり3日後の日曜日(Easter Sunday)に復活した日として祝う日で、実は誕生日のクリスマスよりも重要なイベントなのだそうです。
<イースターは毎年違う日>
春分の後の満月の次の日曜日のため毎年変わる移動祝祭日です。2023年は4月9日となります。
<イースターのシンボル>
卵は新しい生命、春のシンボルとしても。そして卵を産む鳥、多産の兎、子羊はイエスキリスト自身として。キリスト教徒ではイエスキリストの事を ”the lamb of God” と呼びます。これらはアレンジメントをする時のキーワードとなります。
<イースターのシンボルカラー>
紫:忠実、富、豊かさ(Royalty, wealth, luxury)
緑:新しい人生(New life)
白:純白、純潔(Purity and holiness)
<イースターに使われる花や植物>
白いユリの花は純潔の象徴として、また新たなる誕生、復活などを祝う花として用いられます。ユリの種類は鉄砲百合(Longiflorum Lilium)や地中海原産のマドンナリリー(Lilium Candidum)です。白のカラー(Zantedeschia aethiopica)もよく使われるイースターのお花の一つです。Pash-flower, Pasque flower, Passion flower などと言われ、イースターの日に今は亡き愛しい人たちの思い出としてイースター当日に教会に飾られます。イースターリリーについて
イギリス・ロシアでは猫柳(ユダヤ教の春の祝いに使う花材の1つ)
南フランス・イタリア 水仙
ドイツ 赤い花のブーケ。赤はキリストの流した血の色という事です。卵も赤に塗めます。
アメリカではドイツからの移民者の中に、常緑樹を用いたアレンジメントや、まったく葉のない木にイースターエッグをぶら下げて飾る時もあるそうです。
<フラワーアレンジメントのアイディア>
春を迎える嬉しいイベントですので、カラフルな卵、兎のぬいぐるみ、卵の形をしたチョコレートなどで子供たちと一緒に楽しいアレンジメントを作ったり、イースターリリーや柳など何か復活祭に関連するアイテムを集め、よりメッセージ性を持つデザインを考えたりと様々思い浮かびます。
花はヒヤシンス、チューリップ、ムスカリ、ヘラボレス、パンジーなど春の庭に咲く身近のものでよいと思います。
<イースターアレンジメントの例>
もしも親子でイベントを楽しむのでしたら、卵に色を塗ってみてはいかがでしょう。シールをはるだけでも可愛いですね。そして少し大げさな鳥の羽などで大人も子供も家族みんなで楽しんじゃいましょう!
鳥の巣を形どったのがネストアレンジメント。新しい生命をはぐくむという事で、イースターによく使われるアイディアです。秋に枯れてしまったコキアの茎を利用し、ちょっと大げさなネストアレンジメントに!中に鳥をいれているので可愛いですよ。
アレンジメントの材料はスパニッシュモス、ドライとなってしまったススキの葉、コケや木の枝、時には根の部分もワイルド感を出すのに使います。花を入れる前の状態はちょっと??デス。
花の扱いに慣れてきたらリースのベースを利用してチューリップやカラーのクリスタルブラッシュなどで動きのあるリースアレンジメントでもネストを表現する事ができます。サイドに入っている柳もイースターのアイテムなのですよ。
コストのかからないアレンジメントもいくらでもできます。木の枝を器の形に添って挿しその中へ花を短く入れ込みます。花はなんでも、ただ春の花は茎が弱い事が多いのでその点は気を付けなければなりません。
卵の殻を使ったアレンジメントも簡単。半分に割った卵に大きめの穴をあけそこに花の茎を通してアレンジするだけです。可愛くてインパクト大です。グリーンを多く使うとフレッシュなイメージになります。
お菓子の空き箱に真っ直ぐ花を入れただけですが、イースターのシンボルである卵と羽で十分雰囲気が出ます。
イースターを象徴するお花や色を使えばブーケにしても楽しめます。
イギリスのイースターの礼拝ではクイーンを始め参加者が春の花を集めて作ったノーズ・ゲイと呼ばれるポージー(ブーケ)を持つのは昔からの習慣です。ノーズゲイとは人の鼻を楽しませてくれる花束の意です。香のよいお花集めてブーケにしてみましょう。
最近は球根そのものを飾るアレンジメントもあります。チューリップ、ムスカリなど丁度イースターの時期に出回ります。試験管を使い楽しくアレンジしてみました。
小さなブーケだからこそイースターのテーマは簡単!ラナンキュラス、リューココリネとマトリカリアそれぞれ一本ずつ。昔使ったフレームをアップサイクルし手のひらサイズのブーケにしました。鶉の卵見えますか?
色を付けた卵を入れたリースも長く楽しめるアレンジメントです。庭から今咲いている草花など何か黄色い物や若草色の植物などを一緒に入れるのも季節感が出てよいのではないでしょうか?この作品には私の庭からパンジー、ムスカリ、フリチラリアにアイビーの蔓、そしてタラスピ’グリーンハート’というナズナも参加しています。
いかがでしたか?イースターはとても分かりやすいテーマですので、皆さんも身近なお花で楽しんでみて下さい。2021年の3月の体験レッスンはイースターバスケットのアレンジメントでした。お子さんを連れての参加もあり、卵に絵をかいたり親子で楽しめる教室でした。体験教室では様々な楽しいフラワーアレンジメントをご紹介しています。お気軽にご参加ください!