秋 

10月~11月中旬ごろ

ワックスフラワー ニーナ

濃いピンク色。発色もよく花も落ちない状態でした。今年は暑くこのお花にはちょっとかわいそうなくらいの気温ですがオーストラリアでの春も異常気象ですでに30度超えとの事。レッスンの時はとても綺麗な状態でした。

程よく枝分かれしており、その先端に小さな花を沢山つけるためフィラー(花と花をつなぐ役目、花の間を埋める、空間をうめるという意味でfiller) としてとても重宝します。白やピンクの物は独特の香があります。日本では秋から春まで入手可能ですが、南半球の花のため本来の花の咲く季節は春から夏となります。

ヒマワリ/ヘリアンサス サンリッチライトオレンジ

誰もがなじみのある向日葵、色も典型的です。花は大型ではないのですが背は高く80㎝位あります。花の形もも色もはっきりしていますので、まとめて使い作品でのインパクトを狙ってゆきます。もう真夏の陽気ですので、夏の時期は夏の花が良いですね!

北米原産、種は可食でき、種から絞ったおいるはサンフラワーオイルです。

リンドウ

本来は秋の花ですが、7月には出回っています。色は白、ピンク、青系などありますが、今回は涼し気な青系のリンドウをピックアップしました。

リンドウは竜胆と呼ばれ、根はもともと生薬として用いられていました。その味が熊の胆(い)の熊胆よりさらに苦いため竜の胆(い)として竜胆(りゅうたん)の名前となったようです。尚、今の呼び名りんどうはこのりゅうたんが訛ったものとも言われています。
Ref http://www.e-yakusou.com/yakusou/886.htm

トルコキキョウ シルクラヴェンダー

こんなやさしい色の紫色のトルコキキョウは初めて購入しました。ネーミングもデリケートな色の雰囲気にぴったりな 'シルクラヴェンダー'。花は最低でも5つ、丈は60㎝程度でしたが茎はとても太く素晴らしいお花でした。手元に残したものはそのままメインテをしながら一週間以上楽しめました。鷹見様へ感謝です。

北米 ワイオミング州南東部、ネブラスカ、テキサス南部やメキシコなどミシシッピ川とロッキー山脈の間の草原地帯が原産。現地で咲いていた花はうす紫色、テキサス・ブルーベルという愛称で親しまれてきました。日本での交配が進み花はシングル咲き・ダブル咲き色も白、グリーンかかった白、クリーム、優しいオレンジピンク、優しい黄色、紫と白の複色があったりととても豊富です。気温の高い時期にありがたいお花です。よい物でしたら5輪も6輪も一枝につきますので華やかになります。水に浸かる部分の葉はきちんと処理をしましょう。小さなカケラでもバクテリア発生の原因になります。尚、真夏は茎がぬめります。こまめに水を取り替え茎を切り戻してください。

*写真ラヴェンダー色のお花です。

スカビオサ マシュマロスクープ

茎も長く丸い花にしては重さがないためいつも入荷しています。湿度と温度に弱い花なのですがスクープシリーズは暑さに強いとの事です。

地中海 ユーラシアの温帯から亜寒帯 アフリカ北部 西アジアにも分布。冷涼で水はけのよい土地を好みます。本来夏の花で日本の湿気は特に苦手で秋から冬の利用がお勧めです。最近は一年中栽培され季節感がなくなってきました。茎がとても長いため高めにポジショニングもできます。ブーケに入れるとどことなくワイルド感もありナチュラル感を求めるにはとてもいい花材です。アレンジメントでは花と花をつなぐトランジショナルとして活躍します。でもちょっと目立つお花ですので注意しましょう。

レザーファン

なめし皮のような艶を持つためレザーリーフという名前になったようです。温帯、亜熱帯地方に分布するシダ類の植物で原産は南アメリカのチリ、アルゼンチン、バルミューダ、ブラジル、オーストラリア東部、南アフリカ、マダガスカルなどです。

深い緑色で切れ込みの深い葉です。新鮮な葉はみずみずしく艶やかで美しいです。花瓶で管理しても、水スプレーをたっぷりとかけ新聞紙に包み冷蔵庫の野菜室で保存も可能です。その際は時々水分量を確認してください。全体が湿った状態でしたらOkです。

葉は捨てるところがないくらい有効に使えます。まずブーケに先端から2/3を使い、切り落とした下の部分1/3はアレンジメントに利用できます。ご自分で用意する場合は、すぐに捨てずしばらく取っておくとよいです。植物の切り分け方は随時レッスンでご紹介しています。

八丈島や鹿児島などの国産のものが良質です。昨年同じ時期に八丈島産の物を使っていました。オシダ科ルモラ属/リモニウム属

ref: https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:224543-2

スプレーマム セイオペラページュ

本来は秋の花ですが、マムは一年中栽培されていつでも入手可能です。セイオペラシリーズはダブルのしっかりした花が3-4個茎の頭頂に付きます。どこか上品な薄いオレンジ色ですので春の時期に入れたいと思いました。

水あげは手折でも、斜めにナイフでカットでも。元気な菊はどのような方法でも水は簡単に上がります。花瓶に入れた場合のお手入れは切り戻し、そして無駄な葉を取り除く事です。暖かくなってきましたので、持ちは約10日。

バラ ヴィンテージ

クラシカルななんとも言えない雰囲気と思い手にとりました。ネーミングはぴったりですね。70㎝もある立派なものです。バラは5日くらいしか日持ちがしないと思われている方が多いとは思いますが、寒い時期によいバラを購入すると10日近く楽しむことができます。茎を切り詰め花瓶をきれいにしてお楽しみください。

 

ミスカンサス

ミスカンサス 細長くやわらかな葉で手を切る心配もありません。カールさせて動きを出すこともできますので、ブーケにはとても重宝します。

東南アジアや南アジアの暖かなエリアに生息します。2月のこの時期に、とても長くてよいお品でしたので、おそらく輸入だと思います。イネ科ではなくキジカクシ科(ユリ科)の仲間です。属名はギリシャ語でophis 蛇 とpopon 髭の意味だそうで、日本語でもジャのヒゲなどど呼ばれそのまま「ジャノヒゲ属」となっています。

マム/一輪菊 アリョンカサーモン

'アリョンカ' はふんわりと全体が解けるように咲くシリーズです。中心部は盛り上がらず少し下がります。大輪で花びらの乱れがなく咲き方がきれい、加えて優しいサーモンピンクの上品な色合いです。お正月の花の一つにご用意しました。洋マムは種類が増えとても嬉しいですね。

最近は輪菊をディスバッドマムと呼ぶ事も多いです。disbudー脇芽を取り除き一輪菊として栽培されているという事です。そんな事は昔からやっていた事で今更言う事もないのですが、英語での表現でsprayとsingle stemで頭文字が重なるよりsprayとdisbudで明確に区別がつくほうがよいのかなとは思います。さて、脇芽をそのま成長させると、スプレータイプになるのでしょうか?

キク科やセリ科の植物にとても激しいアレルギーがあり、最近は花をセロファンやネットで巻いた状態で写真を撮っています。