秋 

10月~11月中旬ごろ

トルコキキョウ セレブグレープ

暑すぎる夏が終わって花には大きな影響が出ています。本来ならば発色、茎、葉もよいお品物が出回りますが、今年はどれも今一つパワーが足りません。花が変形している物もちらほら。袋でパッキングされていますのでなかなか中の状態も確認できないので困ります。もちろんお代を上積みすればそれなりの物を入手できますが、レッスンで使うお花はそれほど高いと生徒さんの負担になります。今年は暑さの影響という事でいたしかたありません。日持ちは5日程度としておきます。

北米 ワイオミング州南東部、ネブラスカ、テキサス南部やメキシコなどミシシッピ川とロッキー山脈の間の草原地帯が原産。現地で咲いていた花はうす紫色、テキサス・ブルーベルという愛称で親しまれてきました。日本での交配が進み花はシングル咲き・ダブル咲き色も白、グリーンかかった白、クリーム、優しいオレンジピンク、優しい黄色、紫と白の複色があったりととても豊富です。気温の高い時期にありがたいお花です。よい物でしたら5輪も6輪も一枝につきますので華やかになります。水に浸かる部分の葉はきちんと処理をしましょう。小さなカケラでもバクテリア発生の原因になります。尚、真夏は茎がぬめります。こまめに水を取り替え茎を切り戻してください。

トウガラシ カメレオン

品種名が'カメレオン' 。赤の部分が多いのですが、先端が濃い紫色、オレンジや黄色も一部あります。唐辛子の房自体はほんの3㎝-4㎝程度ですが、枝ぶりがとても立派で長さが60㎝以上ありました。これほどまでの高品質な唐辛子は初めてです。10日たっていますが、まったく衰えが見えません。もしかしたら2週間は楽しめそうな気がします。つややかでしっかりと上向きな所も気に入っています。

南米メキシコなど熱帯のエリアが原産。現地では多年草ですが、日本では一年草として扱われます。

マム/一輪菊 レモンヘッド

いつもはこの時期沢山の美しい菊が揃うのですが、今年はとても少なく感じます。そしてお値段は2倍です。季節ものですのでせめて一種類でもと思い購入しました。あれ? 戻ってきてから花のヘッドがつぶれている事に気が付きました。輸入ものだったのです。この円安でも海外からの輸入の菊が沢山出回っている事に危機感です。暑すぎたせいもあるとは思いますが、生産者さんが減っている事は毎年感じている事です。

秋が旬のお花です。葉が多い場合は少し整理して水揚してください。水替えの時に茎を切り戻をするとよいです。暑い時期は一度水揚げさせたら少し少な目の水でもちゃんと咲いてくれます。葉が沢山ついている場合は水が下がりやすいので、毎日よく観察してください。

アニゴザントス/カンガルーポー

花は産毛で覆われており独特なテクスチャーです。オーストラリア西部原産で地下茎を持つ植物です。花は管状/筒状でチューブが枝から直接ぶら下がっているようです。横から見るとカンガルーの前足のようにもとらえられ 'kangaroo paw’ と呼ばれるようになったようです。枝の長さも十分にありますので、ブーケにもアレンジメントにも使えます。乾燥にも寒さにも耐えられるとの事ですので、もしかしたら庭に植えられるかもしれません。ポピュラーな色は黄色ですが、外側が黒、内側がグリーン、赤やピンク、あるいはグリーン等も見たことがあります。茎がとても長く水揚げに時間がかかるために、いささかもったいないのですが、適当な長さに切ってから処理をしたほうがよさそうです。水がしっかりあがらないと長持ちしません。

独特な雰囲気があり、空間をつなぐ花として活躍です。花瓶で飾る場合は何度か切り戻すと先端に水が届きやすいのでよいと思います。

パニカム ヴァーガタム

パニカムチョコラータが一般的には流通が多いのですが、品種はヴァーガタムだと思います。そのヴァーガタムに染色している物です。水が青くなりましたので、下から染料を吸わせているのかもしれません。エアリーでとても美しいです。北米東部のロッキー山脈の東側に多く分布しています。背丈は2mにもなり秋風にそよぎながらたなびく姿は美しいです。

アレンジメントやブーケにも使いやすく風情がでる花材です。私はイネ科の花粉症があるため長い時間は置いておけませんが、花粉が飛び散らないようヘアースプレーで事前処理して使用しました。

スプレーマム セイリポルペールオレンジ

写真はまだ開いていない時ですが、開花すると優しいオレンジ色、花びらはシングルとダブルの間くらいで、デージー咲で、典型的な小型の可愛い菊の形です。色も可愛い、形も可愛い、それに中心が茶色ではなく緑色のため、私の好みなのです。今回はお配りのお花としてお届けに使いました。夏から秋にかけ出回る品種との事ですが、暑さの影響がここにも出ているようです。次の週はもっと元気のよいマムに出会えるといいです。セイリポルペールオレンジ 長い名前ですが、英語ですと'SEI RIPOLL PALE ORANGE' セイリポルの薄オレンジ品種という所でしょうか。

水揚げは手折でも、斜めにナイフでカットでも。元気な菊はどのような方法でも水は簡単に上がります。花瓶に入れた場合のお手入れは切り戻し、そして無駄な葉を取り除く事です。まだ暑さが残りますが、一週間はだいじょうぶだと思います。

 

リンドウ スーパームーン

「2023年今年の夏は観測史上最も暑い夏で、花にも大きな影響が出ています。いつもですと9月のリンドウはとても元気な姿ですが、今年はイマイチ。でもお値段ピカイチとなっています。」先月はこんなご紹介をしましたが、10月になるとやっとよいお品が出てきました。涼しい気候も戻ってきましたので、人も植物も元気になれます。優しいピンク色・藤色に目がとまりました。

リンドウはから秋にかけて出回ります。長い茎を切り分けてアレンジメントにいれてもよし、長さを生かして花瓶に入れるのも良しで万能です。花もちもよく花が終われば、つぼまった状態で茎に残るため花瓶の周りを汚すこともなく、そのままほったらかしでも大丈夫です。茎は斜めに切り水に浸かる葉と花はすべて切り落として下さい。花瓶の水を取り替えるたびに斜めにカットすると水の吸い上げが良くなります。

カーネーション/ダイアンサス エルメス

誰からも好まれるレモンイエロー。いくら秋の始まりとは言え、今年は暑くこんな爽やかな黄色が魅力的でした。

暑い時期はこの花ですら茎が溶けてしまう危険性があります。購入したら一気に水あげし、花が開花したら水をできるだけ少なく保ちます。水替えは毎日行い都度茎を斜めにナイフでカットするとよいでしょう。カーネーションは節がありますが、切る時は節と節の間です。節の上で切っても水はすいません。

このお花はコロンビア産のようです。

リンドウ

2023年今年の夏は観測史上最も暑い夏で、花にも大きな影響が出ています。いつもですと9月のリンドウはとても元気な姿ですが、今年はイマイチ。でもお値段ピカイチとなっています。長持ちするお花なのですが、持ち帰った時も高温、結構厳しい状況でした。

リンドウはから秋にかけて出回ります。長い茎を切り分けてアレンジメントにいれてもよし、長さを生かして花瓶に入れるのも良しで万能です。花もちもよく花が終われば、つぼまった状態で茎に残るため花瓶の周りを汚すこともなく、そのままほったらかしでも大丈夫です。